アートの世界
少し前から私はアートがとても好きになりました。学校で習う美術とは違う、現代の作家が作るアートです。
それまでは「美術」と言えば学校で習う古い重厚な美術品を連想し、難解な講釈を理解しなくては美術愛好家と名乗れないような風潮で、好きになれませんでした。
ところが、ある日、ニューヨーク在住の知人が帰国して、銀座のシロタ画廊に連れて行ってくれました。版画展を開催中でした。版画家の作品を仕上げるまでの考える工程が手に取るように見え、時を忘れて見入りました。柄澤斎さんの版画でした。
作品を見ているうちに、様々な言葉が頭に浮かびました。「俺のここ一番を見てくれ」「神様は俺が守ると叫ぶ殉教者」「月が大罪を見ている」などなど。詩を編むような、アートが私から言葉を押し出すような、自転する惑星になったような、奇妙な感覚に陥りました。
ああそうだ、自分は何をするにも何を見るにも「言葉」で表す人間なのだ、私は「私の言葉」を持っているのだ、と強烈に思いました。
「アートの世界」では、私が最近観たアートを私の言葉で表現してみたいと思います。
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